せんくら・2日目

 せんくらの2日目、10月1日。


1.小川典子(ピアノ)
 個人的にはこれが今回の白眉。(にも関わらずチケットが売れ残っていたとは、皆さんの目は節穴ですか。)
 非常に強靭なタッチ。特にきらびやかな高音は、美しい。
 小川典子のソロが仙台で聴けて、幸せです。じんわり涙が出てくる。

曲目 リスト ピアノ・ソナタ ロ短調
   リスト ラ・カンパネラ


2.セレーノ弦楽四重奏団
 ベートーヴェンを楽しむ。

曲目 ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第9番「ラズモフスキー第3番」
   ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第13番より 「カヴァティナ」


3.漆原啓子(ヴァイオリン)、長谷川陽子(チェロ)
 こちらも、さすがにいい演奏。

曲目 ヘンデル‐ハルボルセン パッサカリア
   バッハ 無伴奏チェロ組曲第1番
   バッハ 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番より 「シャコンヌ
  (アンコール)グリエール ガヴォット


4.藤井一興(ピアノ)
 これがまた妙な雰囲気だった。藤井さんは幼稚園の年長から小学校3年生まで仙台の上杉に住んでいたのだそうで、その頃に宮城のみならず東北のあちこちに行ったことがあるのだそう。更に、留学から帰って自らのキャリアをスタートした時に、東北地方の各地を演奏会で回ったそうで、三陸などでもあちこちで演奏会をひらいたそうだ。その思い出がよみがえり、震災で心を痛めているのがスピーチからよく伝わった。
 そのせいなのだろうか、切迫したようにスピーチをし、次々と曲を演奏し、それもなんだかあわただしく、ミスタッチも非常に多く、「落ち着け!」と言いたかった。
 これは震災のせいなのか、それとも元々そういう人?
 評価はできないかもしれないけど、心には残る演奏。

曲目 バッハ 平均律第1巻より第1番
   シューマン トロイメライ
   シューマン 「ウィーンの謝肉祭」より間奏曲
   ショパン バラード第4番
   ドビュッシー 「月の光」
   ドビュッシー 「花火」
   メシアン 「喜びの聖霊のまなざし」


せんくら公式HP
.